研究課題/領域番号 |
20H03025
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
加藤 正人 信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (40345757)
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研究分担者 |
トウ ソウキュウ 信州大学, 先鋭領域融合研究群山岳科学研究所, 研究員 (00772477)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | リモートセンシング / レーザセンシング / ドローン / スマート林業 / レーザ計 |
研究実績の概要 |
日本の国土の約70%は森林である。しかし、森林資源を十分に活用できていないのが我が国の現状である。林野庁、自治体、林業事業体は広域の森林について、その資源量と品等区分の両方の価値情報を求める声が高い。既存の森林調査法は人手に頼った標本調査であり、バラツキや見落としによって、調査コストに対して得られる情報量や精度が低く、正確に資源量を評価できないことが問題とされといる。本研究では空(ドローン)と陸(地上携帯)からの次世代レーザセンシングを統合することで、樹冠と幹の3D情報から高精度な品等区分を可能にする技術開発を進め、森林全体の資源量と価値を算定し、林業成長産業化への突破口とする。 令和3年度は 研究フィールドの長野県大町市及び岐阜県飛騨市において、ドローンレーザを用いて計測して、高精度な樹冠抽出から、広域の広葉樹林をレーザ計測データから、独自のアイデアと分類法から三次元空間上に単木区分と樹形把握する技術を開発した。極めて有効な省力化技術であると共に 、国際的にオリジナルな研究開発であり、特許出願した(特願2021-105040)。発明の名称は発明の名称は、森林資源情報算定装置、算定方法およびプログラムである。 本技術は、値の高い広葉樹の単木レベルでの樹種分類は、家具や工芸など多方面でニーズは高いが、解析技術の難易度は極めて高い。当該発明は、広域の広葉樹林を現地調査をせずにレーザ計測データから、独自のアイデアと分類法から三次元空間上に単木区分と樹形把握する技術です。広葉樹資源の有効活用に貢献できる国際的にオリジナルな技術である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、林業成長産業化に向けて解決しなければならない大きな課題として、広葉樹資源の有効活用が挙げられる。広葉樹林は全国的にみると森林面積の約5割に達し、長野県内ではその約4割を占めています。クリやミズナラなどの有用広葉樹は高値で取引されるのですが、人手による森林調査では樹種判定や単木情報を容易に得ることができず、その利用は県全体の森林生産量の4%程度である。 開発した技術は、林業現場の課題解決と家具メーカーのニーズに対応した画期的な先進技術です。空からのドローンレーザ計測と地上からのモバイル(携帯)レーザ計測を組み合わせ、三次元画像から木の種類や高さ、太さ、曲がりなどの品等を1本ごとに詳細に、科学的に安全で短時間に把握できる。 林業従事者が減少する中、これまで熟練者が現地調査で行っていた樹種の特定と計測作業を減らせるようになり、大幅な省力化につながる。
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今後の研究の推進方策 |
広葉樹の区分ができたので、価値の高い広葉樹(例えば、ミズナラ、ケヤキ、ブナ、クリなどの)を樹種分類を行う。
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