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2022 年度 研究成果報告書

母子間の細菌の伝搬に着目したスルメイカ初期餌料の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03055
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

山本 潤  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (10292004)

研究分担者 足立 亨介  高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (00399114)
柳本 卓  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 主任研究員 (30443386)
中屋 光裕  北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (80604313)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードスルメイカ / 幼生 / 初期餌量
研究成果の概要

大型水槽で自然産卵させる多数の親イカを確保できなかったが、小型水槽で産卵を誘発する方法を開発した。微細な有機物が多い環境は、幼生の生存にとって不適で、体表に付着した微細な有機物を索餌する行動も示さなかった。平衡石の分析により卵黄吸収後、しばらくして栄養転換など、その後の生残に影響するイベントが起こる可能性が示された。また、天然海域で採集された胃内容物からカイアシ類などが検出されたが、量が少なく資料の保存等の改良が必要であることが示唆された。天然スルメイカの付着微生物から候補因子を分解するグラム陰性菌が入手され、同菌は飼育水槽のものと同属であり本種の母子伝播に関与する可能性が示された。

自由記述の分野

海洋生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の成果により、本種の幼生は、口器が機能していない可能性が高く、さらに、微細な有機物に対して索餌行動を示さないことが明らかとなった。本種をはじめとするアカイカ科の幼生は、微細な有機物を経口で取り込む前提で仮説が立てられているが、本研究により、幼生は経口ではない別の経路で、かつ積極的な索餌行動を取らなくても栄養を獲得できる可能性が示された。この可能性は、従来の仮説とは異なり、未だに解明されていないアカイカ科幼生の初期餌料の解明に別の視点を与えるものである。また、小型水槽内で温度刺激による産卵誘発は、大きな施設を持たなくとも自然産卵による本種の受精卵を得る方法として有効であると考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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