研究課題/領域番号 |
20H03056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
和田 敏裕 福島大学, 環境放射能研究所, 准教授 (90505562)
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研究分担者 |
三田村 啓理 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (20534423)
難波 謙二 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (70242162)
野田 琢嗣 京都大学, 情報学研究科, 研究員 (70749184)
高田 兵衛 福島大学, 環境放射能研究所, 准教授 (80642347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 福島県 / 原発事故 / 漁業復興 / 魚類 / 放射性セシウム / 魚類生態 / 海水魚 / 淡水魚 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、福島県の海面および内水面に生息する魚類の放射性セシウム(以下Cs)汚染実態の解明を目指すともに、研究成果を国内外に公表し、風評被害の払拭など、科学的根拠に基づく福島県の漁業復興に資することである。調査結果として、海面では、原発港内の一部の魚種を除き、魚介類のCs濃度が低い実態を明らかにした。一方、内水面では、原発周辺の河川・湖沼域に生息する淡水魚のCs濃度が海水魚に比べて依然として高く、餌を介したCsの取込みが原因であることを明らかにした。また、広塩性魚を用いた飼育試験を行い、Csの取込・排出に関わる生理的なメカニズムを明らかにした。成果の一部は論文や書籍等で公表した。
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自由記述の分野 |
水圏放射生態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島原発周辺の水域に生息する魚類の調査を積極的に行った本研究の成果は、データの先行性や新規性などの点で学術的価値が極めて高く、国内外の学術界にとって重要な役割を果たした。また、詳細な現地調査に加えて、魚類の放流試験や飼育試験など複数のアプローチにより得られたデータやCsの取込・排出に関わるパラメータは、魚類のCs濃度の将来予測に役立つものであり、科学的知見に基づいた福島県の漁業復興にも寄与するものである。
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