これまでに、浸漬投与した不活化菌体を取り込むニジマスの鰓上皮抗原取込細胞(Gill-epithelial antigen sampling cell: GAS 細胞)を同定している。そこで、本研究では、様々な細菌の不活化菌体を用いてGAS細胞の選択的な抗原取込能について詳細に検討した。GAS細胞は浸漬ワクチンとして使用されている魚病細菌は取り込むが、浸漬ワクチンとしては効果がないとされている魚病細菌および大腸菌は取り込まなかった。不活化菌体の浸漬ワクチンとしての有効性は、GAS細胞による取り込みの可否により重大な影響を受けると考えられる。
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