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2023 年度 実績報告書

底質汚染の視点で考える環境調和型養殖システムの構築‐養殖環境の抜本的解決のために

研究課題

研究課題/領域番号 20H03069
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

伊藤 克敏  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (80450782)

研究分担者 中村 龍平  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (10447419)
羽野 健志  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (30621057)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードマダイ / 底質毒性試験 / 電位操作
研究実績の概要

養殖業を主とした持続可能な水産資源に大きな期待がかかっている。しかしながら、養殖場の環境は過剰な有機物(飼料)負荷に伴う富栄養化が問題になっている。有機物の多くは底質に蓄積し、底質汚染を起因とした養殖場全体の環境汚染が、海産生物の生育に悪影響を及ぼすことが指摘されているものの、その因果関係は明らかにされていない。そこで、汚染レベルの異なる底質を埋設した水槽内にてマダイ稚魚を飼育し、生育に及ぼす影響を調べた。前年度までは複数のマダイを水槽ごとに試験区を設けて実施していたが、本年度はマダイを1個体ごとに飼育する円柱状の装置を開発した。この装置により、個体ごとの給餌量、成長、底質汚染指標の解析が可能となった。また、本装置の底に海面養殖場より採集した底質を入れ、底質の上に網を被せ、マダイが接触できないようにした区(底質非接触区:通常の海面養殖場を再現)、底質の上に網を被せずマダイが自由に底質まで潜れる区(底質区)を設けて飼育実験を行った。その結果、底質非接触区のマダイは底質区のマダイに比べ有意に成長が悪く、底質汚染の指標である酸揮発性硫化物量が有意に高い値を示した。マダイは底質に沈んだ残渣を食べ、効率よく成長し且つ、底質汚染も軽減されることが明らかとなった。さらにマダイの腸内菌叢を調べた結果、底質区においては腸内菌叢が良好に保たれることが明らかとなった。この結果は、マダイが底質中の有用菌を取り込むプロバイオティクス効果の可能性を示唆している。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ベントス共生系の資源循環能を活かした底質環境ホメオスタシス2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤克敏
    • 雑誌名

      アグリバイオ

      巻: 8 ページ: 9-14

  • [学会発表] マダイと底質汚染をめぐる相互影響関係の検証2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤克敏、伊藤真奈、羽野健志
    • 学会等名
      令和6年度 日本水産学会春季大会
  • [学会発表] Application of benthic animals to bioremediation for polluted sediments.2023

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi ITO, Mana ITO
    • 学会等名
      Global Sustainable Aquaculture Advancement Partnership
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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