研究課題/領域番号 |
20H03121
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
岩崎 亘典 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, グループ長 (70354016)
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研究分担者 |
林 和則 京都大学, 国際高等教育院, 教授 (50346102)
田中 聡久 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70360584)
鹿取 みゆき 信州大学, 経法学部, 特任教授 (70774321)
小口 高 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (80221852)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 栽培適地評価 / ワイン専用ブドウ品種 / WebGIS / 機械学習 |
研究実績の概要 |
基本的な地理情報である高解像度のデジタル標高モデルを収集して処理し、地域の地形特性を明らかにするとともに、他の地理情報と組み合わせて分析を進めるための準備を進めた。統計解析や機械学習を行うために、1978~2019年までの長野県の気象メッシュデータ(一日ごとの降水量,日照時間,積算日射量,平均気温,最低気温,最高気温)を取得・整理した。圃場での気象観測を実施するためのセンサおよびデータ取得方法について要求仕様を検討し,気象観測装置を整備した.また,安価なシングルボードコンピュータを用いて同等の機能を有する気象観測装置を開発するための下準備を行った ワイン用ブドウの栽培地の評価に用いられるさまざまな条件を検討し、長野県内の千曲川流域の(千曲川ワインバレー東地区)対象となる地域内で今後分析を行う圃場候補の位置を取得するとともに、栽培品種など、圃場条件を検討し、ワイン専用ブドウ品種の栽培適地評価基準を試作した。 整備した各種情報と試作した栽培適地評価基準を元に、栽培適地評価システムの設計と試作を行った。試作したシステムは、地質、土壌、地形(傾斜角度及び傾斜方位)、気象(年平均気温、年最高気温、年最低気温)を評価条件として利用可能とした。システムでは、ブラウザのみで2Dまたは3Dのグラフィックを描画するためのパッケージであるWebGLを用い、グリッドPNGタイルを用いた四則計算,括弧による演算順序の指定,論理演算式機能を実装した。これにより、地質、気温、地形条件等に基づく栽培適地評価を可能とし、試作システムを公開した。 .さらに、本研究の技術的背景となる地理情報、GIS、機械学習、情報処理などに関する諸検討も実施した
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行のため、予定していた現地調査や、海外での適地評価基準調査が十分に行えなかったため、予定よりも進捗に遅れが見られる。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、引き続き現地調査等が困難なことも想定されるが、文献調査や既存資料の整備等を優先的に行い、その結果を基に現地調査を行うことで、より効率的な研究の推進に取り組むこととする。
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