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2022 年度 研究成果報告書

暑熱ニワトリの摂食低下機構の解明:腸管バリア機能破綻を起点とした脳摂食抑制の検証

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03123
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

喜久里 基  東北大学, 農学研究科, 准教授 (90613042)

研究分担者 米山 裕  東北大学, 農学研究科, 教授 (10220774)
小島 創一  東北大学, 農学研究科, 助教 (30462683)
橘 哲也  愛媛大学, 農学研究科, 教授 (80346832)
村井 篤嗣  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10313975)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード暑熱ストレス / ブロイラー / 腸管透過性 / リポポリサッカライド / 血液脳関門 / βヒドロキシ酪酸 / 炎症 / 摂食
研究成果の概要

本研究では、暑熱ニワトリの摂食低下メカニズムを解明するため、腸管透過性亢進によるリポポリサッカライド(LPS)の血中流入、血液脳関門の透過性亢進ならびに脳内炎症の連関を調べた。慢性暑熱感作によって体内では炎症が恒常的に生じ、腸管透過性は感作後早期に亢進する一方で、血液脳関門の透過性亢進や脳内炎症は生じなかった。しかし、暑熱感作とLPS投与を同時に行うと上記透過性が亢進し、脳内炎症が生じることが示された。これらの結果から、ニワトリの慢性暑熱による摂食低下メカニズムには腸管ならびに血液脳関門の透過性亢進が関係していると考えられるが、免疫状態の違いによって異なる応答を示すことが明らかになった。

自由記述の分野

動物生産科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

暑熱時の摂食低下に関するこれまでの研究の多くは、脳のみを対象にした解析であり、腸管機能の破綻に始まるシステミックな代謝には着目されていなかった。最近、健康や行動の関連性において、腸(および細菌叢)と脳機能を繋ぐ主に自律神経脳腸相関が研究されているが、本研究では血中因子を介した摂食低下機構への着眼であり、更なる学術的な発展が期待できるものである。また、本研究では、暑熱に加えLPSの同時投与すなわち衛生環境要因が加わることで脳内炎症が発生することを明らかにした。これは、実際の飼育環境により近い状態での反応と考えられ、本成果は基礎研究のみならず実用研究においても重要な情報を示すものと考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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