研究課題/領域番号 |
20H03142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
猪熊 壽 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70263803)
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研究分担者 |
芳賀 猛 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (20315360)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 牛伝染性リンパ腫 / クローナリティ解析 / リンパ球 / 発症機構 / 診断法 |
研究成果の概要 |
牛伝染性リンパ腫診断精度向上を目的に免疫グロブリン軽鎖ラムダIgL-λ遺伝子PCR(IgL-PCR)を開発した。IgL-PCRのリンパ球クローナリティ異常検出感度64.6%、特異性95.7%であり、IgH-PCRとの併用により感度は77.8%に向上した。本法を発症例に適用したところ、末梢血異常リンパ球検出法として有効であり、臨床診断上も有用と証明された。クローナリティ異常個体の経時的観察により、発症時には全く別クローンの突然の腫瘍化が明らとかになった。また、BLV感染から発症までの病態進行には発がん抑制遺伝子不活性化および細胞分裂活性化を誘導するヒストン修飾異常の関与が示唆された。
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自由記述の分野 |
獣医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の新知見として、発がん時のリンパ球クローンの動態異常や発がんにおけるヒストン修飾異常が明らかとなり、ウイルス発がんメカニズムの一端が明らかとなった。また、本研究の成果として牛のBリンパ球クローナリティ解析法の精度が向上し、ひいては、牛伝染性リンパ腫発症の診断精度が向上することとなった。獣医臨床現場での診断が難しい非典型的な牛伝染性リンパ腫を生前に摘発するために応用されることが期待される。
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