犬の皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)病変部のクローン解析から、皮膚以外の部位で不均一なクローン性が生じており、腫瘍細胞が全身に遊走している可能性が示された。CCR4またはCCR7遺伝子をノックアウトしたEO-1をマウスに移植したところ、皮膚結節および全身転移が抑制された。さらに、CCL17、CCL19、CCL21またはCCL22はEO-1の増殖を促進し、CCR4またはCCR7のノックアウトによってこれらの促進効果は消失した。以上の結果から、CCR4とCCR7は腫瘍細胞の遊走のみならず増殖も促進することが明らかとなり、犬CTCLの治療標的分子として有用であることが示された。
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