真核細胞のタンパク質合成系における、eRF1-eRF3、Pelota-HBS1などのtRNA-伸長因子複合体擬態蛋白質や、リボソーム再生因子、品質管理因子が関わる翻訳終結機構・蛋白質合成品質管理機構の詳細な分子機構を明らかにするために、関連する因子の遺伝学スクリーニング系、および、リボソームの状態をモニターする新規アッセイ系を構築した。その結果、リボソーム因子ASC1およびS20上の新規機能領域を特定し、これらが協調的に形成するHel2の結合インターフェースを明らかにし、それが関わる新規作用機序モデルを提案した。この知見は、翻訳終結の分子機構解明と創薬標的探索に貢献することが期待される。
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