研究成果の概要 |
瀧ノ上らによって見出されたY字型DNA(Y-DNA)に関して生じる液液相分離(Sato等, Science Advances, 2020)について、コンデンセート層における分子の挙動を、並進運動の速度を反映する拡散係数と回転運動の速度を反映する横緩和時間をNMR法によって決定する事で解析した。コンデンセート中のY-DNAにおいては、並進と回転が共に抑制されていた。このコンデンセートに他の分子が巻き込まれた場合には、その分子の大きさと電荷に依存して、並進と回転が抑制される事とされない時がある事が分かった。液液相分離で生じる液滴を反応場として理解・活用する上で、今回得られた知見は意義深い。
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