研究課題/領域番号 |
20H03199
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
森 英一朗 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70803659)
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研究分担者 |
吉澤 拓也 立命館大学, 生命科学部, 講師 (50779056)
齋尾 智英 徳島大学, 先端酵素学研究所, 教授 (80740802)
菊池 壮太郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90866386)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 生物学的相分離 / cross-βポリマー / 天然変性タンパク質 / LCドメイン / アミロイド線維 / 相分離破綻 / 相分離駆動 / 相分離制御 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、細胞内でのタンパク質の状態を、構造・動態の解析技術を集約することで、生物学的相分離におけるタンパク質の制御機構を理解することを目指している。細胞の中では、タンパク質を含む多くの分子が非常に濃度の高い夾雑環境に存在している。このような条件を試験管内で再現し、その条件での分子の挙動を計測し、相分離制御の機序を明らかにすることを本課題では目指してきている。具体的には、LCドメインによるcross-ポリマーの形成を、ヒドロゲル結合法や液滴形成による濁度計測法に加え、等温滴定型熱量測定法(ITC)、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)、分析用超遠心法(AUC)、核磁気共鳴法(NMR:固体・溶液)、X線小角散乱法(SAXS)、中性子小角散乱法(SANS)等に、適切な同位体ラベル法やインテイン反応、分子動態計算法(MD)を組合せて分子動態の解析に取り組んだ。また、相分離抑制シャペロン(相分離制御因子)や相分離破綻ペプチド(相分離破綻因子)を組合せることで、制御と破綻の関連性についても検討を進めた。その成果の一部は「相分離制御破綻」という病態モデルとして発表した[Nanaura et al. Nat Commun 2021]。また、細胞骨格や機械的なストレス応答に関する異常が生じる病態発症機序についても明らかにした[Shiota et al. Front Cell Dev Biol 2022]。さらには、相分離破綻因子・毒性ポリペプチドによるオートファジーの誘導の機序解明についても、検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「Nanaura et al. Nat Commun 2021」と「Shiota et al. Front Cell Dev Biol 2022」などの論文を発表するなど、研究を推進した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる次年度は、これまでの2年間での成果を基盤として、論文等での成果発表に加え、発展的研究課題の探索にも取り組む。
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