研究課題
本課題は、選択的オートファジーの分子機構や意義を明らかにすることを目的としている。昨年度は主に培養細胞やマウスを用いて、すでに同定されている基質についての選択的オートファジーによる分解の分子機構や意義に関する研究を展開した。具体的には、肝細胞がん細胞株Huh-1(p62液滴に富む)をモデルとして、ゲル様の構造体として集積し分解される選択的基質の成分(ユビキチン化タンパク質やp62がコアを形成)の精製・標識法を改良し効率を向上させた。続いて最新鋭の質量分析計を用いることで、p62陽性構造体に含まれるタンパク質群を網羅的に同定した。新規選択的基質や他のさまざまな選択的オートファジーレセプターが細胞内のp62陽性構造体に集積することも免疫電顕やCLEM法を用いて証明した。さらにオートファジー欠損マウスを用いて、これらの基質の生体内における局在や表現型を解析した。これらの解析を通じて、RNA結合タンパク質を新規基質として同定できたため、その分解のメカニズムや意義について培養細胞、マウスを用いて解析した。これらの成果は選択的オートファジーの基質の多様性を示すものであり、国際誌に論文として投稿した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件)
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