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2022 年度 実績報告書

RhoGEF, Soloとケラチン繊維による細胞の機械刺激に対する順応機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20H03248
研究機関東北大学

研究代表者

大橋 一正  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (10312539)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアクチン骨格 / RhoGEF / 力覚応答 / 中間径フィラメント / Solo / 上皮細胞
研究実績の概要

Soloによるアクチン骨格とケラチン繊維ネットワークの共役した再構築の分子機構とその機能を解明するために、Soloに対するプロテオーム解析と細胞への張力負荷による細胞応答をモデルにSoloの機能解析を行った。昨年度までに見出したSoloの結合蛋白質の候補の中から、Soloと細胞内で結合し、共局在する蛋白質を探索した。その結果、Soloは、同じRhoAのGEFであるPDZ-RhoGEFと結合し共局在することを発見した。PDZ-RhoGEFはSoloとの共発現によってSoloの細胞基底部の集積部位に集積し、その付近のアクチンをSoloの単独発現よりも有意に強く重合させた。また、Soloの発現によるアクチン重合の促進をPDZ-RhoGEFの発現抑制は阻害した。これらの結果から、PDZ-RhoGEFはSoloの局在部位に集積して活性化することが考えられ、力覚応答においてSoloとPDZ-RhoGEFはシグナルカスケードを形成して機能していることが強く示唆された。また、ラパマイシンを介してFKBP蛋白質とFRB蛋白質が結合する化学誘導二量体化法を用いて人為的に収縮させることができるMDCK細胞を作製し、その細胞で親株のMDCK細胞を引張する実験系を確立した。この細胞を用いてYFP-Soloを発現するMDCK細胞を引張した結果、Soloが細胞間接着部位へ集積することを見出した。さらに、DesmosomeとAdherens junctionに局在するPlakoglobinを発現抑制するとSoloの細胞間接着部位への局在が部分的に減少することを見出した。これらの結果から、Soloは、細胞間に負荷された張力によって形成されたPlakoglobinを含む構造に集積し、細胞間接着部位のケラチン線維の構造を制御していることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Functions and molecular mechanisms of Solo, a RhoGEF, in mechanical stress responses2023

    • 著者名/発表者名
      Kazumasa Ohashi, Aoi Kunitomi, Ukyo Kawasaki, Riku Maruta, Shuhei Chiba, Kensaku Mizuno
    • 学会等名
      International Symposium on Mechanobiology for Human Health: 8 years progress in The AMED-CREST/PRIME project on mechanobiology
    • 国際学会
  • [学会発表] 力覚応答に関与する RhoGEF, Soloの細胞間接着部位への局在機構の解明2022

    • 著者名/発表者名
      川崎 右京、小松 聖武、丸田 陸、水野 健作、大橋 一正
    • 学会等名
      第74回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] メカノストレス応答に関与する RhoGEF, Soloのプロテオーム解析による結合タンパク質の同定と機能解析2022

    • 著者名/発表者名
      國富 葵、佐藤 博紀、東谷 なほ子、東谷 篤志、水野 健作、大橋 一正
    • 学会等名
      第74回日本細胞生物学会大会
  • [学会発表] Cdc42のGEFであるPLEKHG4Bはカルシウム流入依存的に細胞間接着に局在し、アクチン構築を促す2022

    • 著者名/発表者名
      二宮 小牧、太田 海、大橋 一正、水野 健作
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 力覚応答に関与するRhoGEF, SoloとPDZ-RhoGEFの相互作用の解析2022

    • 著者名/発表者名
      國富 葵、佐藤 博紀、東谷 なほ子、東谷 篤志、水野 健作、大橋 一正
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 力覚応答に関与するSoloの細胞間接着部位への局在にはプラコグロビンが必要である2022

    • 著者名/発表者名
      川崎 右京、丸田 陸、小松 聖武、水野 健作、大橋 一正
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 間葉系幹細胞の脂肪細胞分化に関与するRhoGEFの網羅的探索2022

    • 著者名/発表者名
      田村 祥太郎、鈴木 充喜、二宮 小牧、水野 健作、大橋 一正
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] 細胞競合による変異細胞排除におけるRhoGEF, Soloの細胞骨格再構築制御機構2022

    • 著者名/発表者名
      大橋 一正
    • 学会等名
      学術変革領域(A)「競合的コミュニケーションから迫る多細胞生命システムの自律性」第2回領域班会議
  • [備考] 分子細胞生物分野 大橋研究室

    • URL

      https://konagata.wixsite.com/ohashi-lab

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公開日: 2023-12-25  

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