研究課題
研究項目1 BARドメイン集合の臨界濃度および重合速度測定と影響する因子の探索申請者らは、GAS7にCFPとYFPを融合させたタンパク質を用いて、脂質膜存在下でのみ、CFP-GAS7とYFP-GAS7の間にFRETを観察する事に成功している。このFRETを用いて、本研究項目では、GAS7の集合機構を調べるとともに、同様の手法を他の構造既知のIRSp53やendophilinのBARおよびI-BARドメインなどに適用した結果FRETの観察に成功した。結合タンパク質がGAS7の重合を促進することを見出したので、N-WASPの制御因子である低分子量Gタンパク質Cdc42やアダプタータンパク質の上流であるチロシンキナーゼ受容体の細胞内ドメインを加え、受容体からのシグナル伝達が、GAS7の重合を制御できるか再構成に成功した。その際に、Cdc42はGTP結合型(活性化型)である場合に高い集合誘導活性が見られた。まったチロシンキナーゼ受容体の細胞内ドメインのチロシンリン酸かも必要であった。研究項目2 BARドメイン分子集合によるタンパク質酵素活性変換ファゴサイトーシスはマクロファージで生じるため、マクロファージで支配的なN-WASPの相同体であるWASPの寄与も調べた。WASPは遺伝病に変異があり、GAS7などと結合すると思われるポリプロリン領域にもその変異がある。したがって、その変異のGAS7の集合やファゴサイトーシスに対する影響も調べた。さらにこのFRETの系をマクロファージに導入し、マクロファージのファゴサイトーシスにおいてGAS7のFRETが見られるか検討した。その結果、いずれの系においてもWASPの遺伝病変異はGAS7の集合を減弱した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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