オルガネラコンタクト(MCS)複合体について、エンドソーム成熟やリポファジーなどの新たな細胞内機能を明らかにした。またその責任タンパク質であるPDZD8の遺伝子欠損マウスを作製し、脳のリピドーム解析によりコレステロールエステルの異常蓄積を見いだし、それが脂質輸送を介するリポファジーの不全に起因することを明らかにした。また行動バッテリー解析により、PDZD8の遺伝子欠損マウスが認知機能や情動に異常を来すことを見いだした。ヒトのPDZD8遺伝子変異は、知的障害などの脳機能障害と関連することが知られているため、PDZD8は脳内脂質のクリアランスにより脳機能に寄与していることが明らかになった。
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