マメ科植物は根粒菌との相利共生を維持するために、根とシュートを介したシグナル伝達系を利用している。ミヤコグサの葉では、根由来の糖修飾CLEペプチドがHAR1受容体に結合し、根粒の過剰形成を抑制するシグナルが産生されると考えられていたが、その分子機構は完全に解明されていなかった。我々は「葉」から「根」に伝達される遠距離シグナル因子を探るために、「葉」で発現する全RNAを高精度アセンブル手法を駆使して、世界の研究者が見落としていたマイクロRNAの前駆体遺伝子MIR2111-5を発見し、ゲノム編集技術を用いての欠失と接ぎ木実験により、葉で産生されるmiR2111の機能とシステミックな作用を解明した。
|