傷害ストレスは細胞リプログラミングを誘導し、器官再生を促進するが、その分子機構は断片的にしか理解されていない。本研究では傷害応答性の細胞リプログラミングを制御する転写制御機構の解明を進めることを目的とした。まず、組織培養系を用いて細胞リプログラミングに関与する傷害シグナル受容後初期の転写制御ネットワークの一部を明らかにした。また、こうした傷害誘導性の転写ネットワークがSUMO化を介した翻訳後修飾機構によって負に制御されることが分かった。さらに、葉肉プロトプラストの培養系を用いてこれらの制御因子の最終分化細胞からのリプログラミングにも関与することを示した。
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