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2022 年度 実績報告書

多細胞体制を獲得した奇妙な寄生性渦鞭毛藻ハプロズーンの種多様性・進化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H03304
研究機関北海道大学

研究代表者

堀口 健雄  北海道大学, 理学研究院, 名誉教授 (20212201)

研究分担者 柁原 宏  北海道大学, 理学研究院, 教授 (30360895)
WAKEMAN KEVIN  北海道大学, 高等教育推進機構, 助教 (70760221)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード寄生性渦鞭毛藻 / ハプロズーン属 / 単細胞トランスクリプトーム解析 / 光合成能の消失進化 / 細胞の微細構造 / 分子系統解析
研究実績の概要

渦鞭毛藻類において唯一多細胞体制を獲得した寄生性ハプロズーン属の多様性と進化過程の解明を目指して研究を行っている。2022年度においては,6月に北海道厚岸町と沖縄,8月に厚岸,9月に厚岸と沖縄,10月には沖縄に採集および,沖縄科学技術大学院大学(OIST)との共同研究のためにそれぞれ現地を訪れた。
カナダのブリティッシュコロンビア大学との共同研究において,太平洋両岸(日本・カナダ)から得た2種のハプロズーン(H. axiothellae,H. pugnus)の3個体の単細胞トランスクリプトーム解析を実施した。解析結果を用いて241個の遺伝子配列を用いた大規模系統解析をおこなった。結果,今まではハプロズーンの渦鞭毛藻内における系統的位置は曖昧であったが,本属は,形態的には似ても似つかない単細胞性有殻渦鞭毛藻の一大系統群であるペリディニウム目に属することが示された。本属は,ペリディニウム目の特徴的な形態をほぼ示さないが,これは寄生という生活様式に適応した結果と考えられた。
また,OISTとの共同研究ではH. pugnusの8個体を用いて単細胞トランスクリプトーム解析を実施した。ここでは機能面での進化過程の解析を試みた。光合成は行わないものの,痕跡的な葉緑体をもつことはすでに我々の研究から明らかになっており,その葉緑体関連ゲノムについてその大部分の配列を取得済みであり解析を実施している。さらに本種には共生細菌の存在が明らかとなり,ゲノムおよび形態(共焦点レーザー顕微鏡)両面から詳細を確認中である。
宿主の範囲を確認するために幅広い海産動物におけるハプロズーン寄生の有無を確認した。6月に忍路と厚岸,7月に三重県菅島で海産無脊椎動物相を調査し,採集された環形動物・扁形動物・紐形動物の消化管をすりつぶしてハプロズーン寄生の有無を調べたが,全ての標本において感染は確認できなかった。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] University of British Columbia(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      University of British Columbia
  • [学会発表] Patterns of Evolution and Diversity of Symbiotic Marine Alveolates.2022

    • 著者名/発表者名
      Kevin C. Wakeman
    • 学会等名
      International seminar series on dinophytes
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 渦鞭毛藻類の多様性研究そして細胞内共生について。2022

    • 著者名/発表者名
      堀口健雄
    • 学会等名
      原生生物・寄生虫・進化セミナー
    • 招待講演
  • [備考] Wakeman Lab - Biodiversity and Evolution -

    • URL

      https://wakemanlaboratory.com/research/

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公開日: 2023-12-25   更新日: 2024-12-25  

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