• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

交尾器形態の差異はどのような種分化段階から現れるのか:小型蛾類を用いたアプローチ

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20H03312
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関京都府立大学

研究代表者

大島 一正  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50466455)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード種分化 / 昆虫 / 種分類
研究成果の概要

普段我々が用いている「種」という単位は,形態差に基づいて定義されている場合がほとんどである。一方,種分化の研究では隔離機構の有無や遺伝的交流の程度が重視されてきた。よって,定義上も実際の分化の程度にも大きな隔たりがある分類基準が混在している状況にある。そこで本研究では,交配能力とゲノム分化を指標として,どの程度種分化が進行すれば交尾器形態に別種相当の分化が生じるのかを研究した。その結果,寄主植物への適応などは種分化の初期に生じ,それに引き続いて 交配能力の分化が生じることが示唆された。しかしながら,交尾器形態における分化は,これらの分類指標の中では最も遅く生じることが示唆された。

自由記述の分野

進化生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

「種」という概念は,我々が日常で生物に関する情報をやりとりをする上でも不可欠なものである.ただし,多くの種は形態的な違いに基づいて定義されてきたが,この「形態差」がみられるという段階がどの程度生物どうしとして分化した状態であるのかは,ほとんど調べられてこなかった.そのため,ごく些細な形態差で区別された種などは,その形態差が本当に種の分化を示しているのかという疑問は,生物の愛好者を含め多くの人が抱く疑問であった.本研究により,昆虫においては,微細であっても質的な形態差は種分化のかなり後半で生じることが示唆され,このような形態差が見られる分類群間には他の生殖隔離も生じていると考えられる.

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi