R4年度は、局所サンプリングおよび、サンプリングした試料の固体分析を行った。固体分析には、有機物、粘土鉱物、微生物の検出可能であることを先行研究にて確認したフーリエ変換赤外分光光度計を用いた。 DPANNの存在が確認された深海底熱水噴出孔から採取した金属硫化物チムニー試料から、厚さ3.0 mmの薄片を作成した。薄片作成には、ダイヤモンドバンドソー(メイワフォーシス株式会社)を用いることで、切断による試料のロスが少なく、断面ダメージを与えることのない切断を可能にした。薄片は蛍光染色した後、蛍光顕微鏡観察にて微生物が存在する箇所を特定し、高精度マイクロミルシステム(GEOMILL326)を用いて局所サンプリングした。削り出した試料は、フーリエ変換赤外分光光度計(顕微FTIR_IRTracer)にて固体分析した。固体分析の結果は、R2年度とR3年度に取得したデータを合わせ、論文化中である。
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