研究課題/領域番号 |
20H03319
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 庸平 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00359168)
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研究分担者 |
加藤 真悟 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 上級研究員 (40554548)
石村 豊穂 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80422012)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | DPANN / ゲノム解析 / メタゲノム解析 / 岩石内生命 |
研究成果の概要 |
深部岩石内部で優占する極小原核生物のCPRとDPANNを対象にするため、南部マリアナトラフの深海底熱水噴出孔から採取した金属硫化物チムニー試料を用いた。代表者が先行研究で開発した技術により、岩石内部の微生物を細胞単位で可視化し、細胞の周囲にはアモルファスシリカが存在することを確認した。DPANNのゲノムほぼ完全な構築に成功し、解糖系に必要な遺伝子の大部分を持っていることも明らかにした。 また、断面ダメージを与えることのない薄片作成法を確立し、薄片で微生物が存在する箇所から、高精度マイクロミルシステムにて局所サンプリングし、微生物の存在を確認することに成功している。
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自由記述の分野 |
地球微生物学、鉱物学、地球化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱水が盛んに噴出しているチムニー内部には、微生物の生存に必要な栄養が供給されているため、微生物の生息は知られている。しかし、熱水噴出が終了した後に、海底に取り残されているチムニー内部は栄養に乏しく、生命の生息が可能かについては不明であった。今回の研究チームによる生態系の発見は、熱水からのエネルギー供給による一次生産に立脚するという、従来の深海底熱水噴出孔生態系の概念を一変した。また、発見した極小原核生物は、より始原的であり、生命進化初期に誕生したグループであることが遺伝子解析により明らかになった。そのため、本研究の成果により生命の誕生から初期進化に関する研究が進展すると期待される。
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