• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

神経科学的根拠に基づいたヒトの生体へ作用する高速点滅光特性の解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20H03335
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分45060:応用人類学関連
研究機関福岡女子大学

研究代表者

小崎 智照  福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (80380715)

研究分担者 高雄 元晴  東海大学, 情報理工学部, 教授 (90408013)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード内因性光感受性網膜神経節細胞 / LED / 点滅光 / 概日リズム系
研究成果の概要

本研究は非視覚機能へ作用する高速点滅光特性とそれに対する内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)の応答特性について検討した。ヒトを対象として実験結果より、周波数250Hz以下の点滅光は非点滅光に比べ強い非視覚作用(瞳孔の対光反応など)を引き起こした。しかし、その効果はDuty比(点滅1周期のおける点灯と消灯の時間割合)が50%以下に限られることが示唆された。さらに、動物の網膜を用いて直接的に反応を調べた実験結果より、周波数100Hzまでの点滅光に対する網膜電位は錐体細胞など視細胞ではなくipRGCに起因していること、さらにその反応は最低でも1時間は安定していることも明らかとなった。

自由記述の分野

応用人類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究より、光の色や強さなど視覚的に同じでも知覚されない程度の高速で点滅している場合は、点滅していない場合とは異なる非視覚的作用を持つことが示された。これは、概日リズム系の新たな光受容器であるipRGCが他の視細胞とは光に対する時間応答特性が異なることを示唆する学術的に意義のある結果である。ヒトの非視覚機能には概日リズム位相やメラトニン分泌などがあるため、不適切な光環境は睡眠負債や発がんなど健康リスクを高める可能性がある。そのため、ヒトの非視覚機能に作用するLEDの発光特性を明らかにした本研究は健康的な照明環境の普及に貢献する社会的にも意義のある成果である。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi