睡眠構築は、疾患や発達障害、さらには睡眠薬の影響を大きく受ける。こうした長期的な睡眠構築の異常がもたらす影響についてはよくわかっていない。ヒトでの前向きな調査研究では、睡眠構築の特徴によっては、認知症を発症するリスクや様々な要因で死亡するリスクが高まることが近年報告されたが、因果関係は明らかでない。本研究で私たちはマウスにおいて、最新の神経科学ツールを用いて睡眠構築に介入することで、様々な影響が生じることを見出した。これらの知見は、一部の動物で複雑に進化した睡眠構築という謎多い生理現象の意義を理解する重要な手掛かりを与えるものと期待される。
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