研究課題
基盤研究(B)
アルケン型ペプチド結合等価体の分子特性を解明するために、ペプチドの構造形成や機能発現に重要な非共有結合性相互作用のミミック効果について検討し、アルケン上の置換基を起点とする立体効果や立体電子効果が、活性発現や分子認識に重要なペプチドのコンフォメーションの安定化に極めて重要な役割を果たしていることを明らかにした。これらの知見をもとに、グアニン四重鎖構造に選択的に結合する中分子ペプチドの創出に成功した。
創薬化学
本研究の学術的意義は、中分子ペプチド創薬において有用なバイオイソスターであるアルケン型ペプチド結合等価体について、それぞれの等価体には化学的特徴や固有の機能があり, アルケン上の置換基が特性を決めることを明らかにした点にある。これは様々なパラドックスや活性低下が問題となっていたアルケン型ペプチド結合等価体の創薬応用において、その解決策と明確な設計指針を提供するものである。これらの知見は、中分子ペプチド創薬の加速化につながることから、社会的意義も高い。