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2023 年度 研究成果報告書

ポルフィリン関連分子の医薬科学への多様な応用に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03369
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

樋口 恒彦  名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 名誉教授 (50173159)

研究分担者 梅澤 直樹  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (40347422)
久松 洋介  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (80587270)
池田 慎一  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (90254309)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードbacteriochlorin / near-infrared light / photodynamic therapy / phototoxicity / heme thiolate / prostaglandin / 12-HHT / in-cell catalyst
研究成果の概要

光線力学療法で適用外の深部がんへ適用可能にするための色素の開発を行った。ポルフィリン類似のバクテリオクロリン(BC)は、生体深部に到達できる近赤外光の照射により酸素を活性化する能力を有する。3タイプの異なるBCを合成し、ヒトがん細胞への光毒性を評価した結果、BC-1のみが極めて高い光毒性を有することを見出した。
次に、シトクロムP450と同じ配位構造を持つSR錯体が、プロスタグランジン(PG)生合成の共通中間体であるPGH2を皮膚創傷治癒促進効果を有する12-HHTに触媒的に高速変換した。SRやその類縁体をヒト細胞に投与したところ、SR錯体の投与は細胞の12-HHT量を高め医薬機能が示唆された。

自由記述の分野

医薬化学 生物無機化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生体透過性の高い近赤外光を利用可能なBCで光毒性の極めて高いものが得られたことは、これまでの光線力学療法(PDT)では適用外であった深部がんやサイズの大きいがんへの適用に道を拓く成果となる。PDTは患者への負担の少ない治療法であるため、その社会的意義は大きいと言える。また合成した3種のBCのうち1種のみ光毒性が高かったことは、BCの光毒性の本質解明の手がかりとなり得、学術的意義がある。
SR錯体の細胞への投与により、12-HHTが増産されたことは、実際に細胞内でPGH2から12-HHTへの変換をSR錯体が行ったことを示唆する結果であり、細胞内での錯体の触媒機能が医薬へつながる学術的意義がある。

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公開日: 2025-01-30  

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