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2022 年度 研究成果報告書

核磁気共鳴法によるG蛋白質共役型受容体の活性制御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03375
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分47020:薬系分析および物理化学関連
研究機関東京大学

研究代表者

上田 卓見  東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (20451859)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードNMR / GPCR / 膜タンパク質 / 動的構造平衡
研究成果の概要

BMS-986122は、muオピオイド受容体 (mOR)に非競合的に作用すること、および薬効度が最も高い薬物が結合した mORのシグナル伝達活性をさらに上昇させることが報告されている。本研究では、mORのメチオニン残基を観測するNMR解析を、各種リガンドとBMS-986122が存在する条件下で行った。その結果、BMS-986122が、T162があるTM3と、活性と関連する構造平衡が観測されたTM6の相互作用に摂動を与えることで、複数の活性型構造の中でも細胞内側がより開いた完全活性型構造を安定化することで,薬物が結合したmORのシグナル伝達活性をさらに上昇させることが明らかとなった。

自由記述の分野

構造生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

GPCRを標的とする医薬品は、GPCRの細胞外側に存在するポケットに結合してGPCRを活性化する。しかし、既存薬はGPCRの活性を十分に引き出すことができないことから、このポケット以外の場所に結合して作用するアロステリック薬剤の実用化が期待されている。本研究の成果により、アロステリック薬剤がGPCRに対してその構造平衡状態を変え、既存薬の限界を超えて活性を上昇させることができる可能性が示された。したがって、本研究の成果は、これまで十分な薬効を持つ医薬品が見つかっていないGPCR関連疾病に対し、十分な薬効を示す新しい医薬品開発に貢献することが期待できる。

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公開日: 2024-01-30  

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