BMS-986122は、muオピオイド受容体 (mOR)に非競合的に作用すること、および薬効度が最も高い薬物が結合した mORのシグナル伝達活性をさらに上昇させることが報告されている。本研究では、mORのメチオニン残基を観測するNMR解析を、各種リガンドとBMS-986122が存在する条件下で行った。その結果、BMS-986122が、T162があるTM3と、活性と関連する構造平衡が観測されたTM6の相互作用に摂動を与えることで、複数の活性型構造の中でも細胞内側がより開いた完全活性型構造を安定化することで,薬物が結合したmORのシグナル伝達活性をさらに上昇させることが明らかとなった。
|