研究課題/領域番号 |
20H03381
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
仁科 博史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60212122)
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研究分担者 |
小藤 智史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 講師 (00508153)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肝臓 / 細胞排除 / 細胞間張力 / YAP |
研究成果の概要 |
肝臓は、細胞増殖や細胞分化を経て、一定サイズの三次元(3D)構造を形成する。我々は上皮を含む組織が扁平になるメダカ変異体が単離し、本変異体の解析から、転写共役因子YAPが細胞張力を介して3D器官形成に必須の役割を果たしていることが明らかにした。また、イヌ腎上皮細胞MDCKにYAPを過剰発現させると、隣接細胞に圧力が誘導され、YAP発現細胞が頂端面に押し出されることを見出した。そこで、我々はFRETプローブを利用することで、物理力の可視化を試みた。その結果、時間依存的にMDCK細胞2細胞間にFRETが誘導されることを見出した。すなわち、排除される2細胞間に生じる圧力の可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
分子細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転写共役因子YAPは様々ながんの発症や悪性化に関与することが指摘されているが、その分子機構については不明な点が多い。実際、ヒト癌においてYAP遺伝子変異の報告は多くなく、どのように病態に関与しているかは国内外を通じて課題となっている。本研究成果から、この理由の一つとして、これまでの細胞生物学では検出が困難であった細胞間張力の制御が考えられる。すなわち、YAP依存性の細胞間張力制御機構の解明は発がん機構の解明の一端を解明に貢献すると期待される。
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