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2022 年度 研究成果報告書

硫酸化糖鎖の合成異常に起因する疾患糖鎖生物学

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03386
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関神戸薬科大学

研究代表者

北川 裕之  神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (40221915)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードコンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / グリコサミノグリカン / ガンの増殖・転移 / 表皮幹細胞 / 乾癬 / Raine 症候群 / FAM20C
研究成果の概要

硫酸化糖鎖の一種であるコンドロイチン硫酸(CS)プロテオグリカンは、細胞表面や細胞外マトリックスに存在し、様々な生命活動の制御に関わっている。その多彩な機能の多くは、多様な合成酵素の発現制御によって作られるCS鎖の構造に依存する。本研究では、6-硫酸化コンドロイチンを合成するコンドロイチン6-硫酸基転移酵素-1遺伝子を欠損したマウスでは野生型マウスと比べて皮膚の肥厚が認められ、この原因が表皮幹細胞の増殖亢進によることを明らかにした。また逆に、6-硫酸化コンドロイチンを増やしたマウスは、骨硬化症を発症した。さらに、CSがROR1を介して乳がん細胞の悪性度を高めている可能性が示唆された。

自由記述の分野

生化学・分子生物学・糖鎖生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究から、コンドロイチン硫酸鎖の合成異常が、表皮幹細胞の増殖や骨代謝に影響を与え、疾患を発症する原因となることや、がん細胞の増殖・浸潤過程でもコンドロイチン硫酸鎖がシグナル分子として機能することが明らかとなった。本研究の成果は、コンドロイチン硫酸鎖の発現や構造をコントロールすることによって、表皮幹細胞の増殖や骨代謝、さらにがん細胞の増殖・浸潤が制御可能であることを示し、学術的にも意義深い。また、従来の作用点とは全く異なる革新的な治療薬の開発が可能になると思われる。

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公開日: 2024-01-30  

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