研究成果の概要 |
代表者は、がんが宿主に与える影響の全体を「がんに起因する宿主の病態生理」と捉え、その全体像やメカニズムを解明することを目指している。本研究においては、がんが、遠隔にある肝臓の空間的遺伝子発現パターンを撹乱することを明らかにした (Commun.Biol., 2023)。また、がんが肝臓におけるニコチンアミドメチル基転移酵素 (NNMT) 経路を活性化し、尿素回路、ひいては全身の異常を引き起こすこともわかった (Nat. Commun., 2022)。NNMTの代謝調節機能の一端も明らかにした (J. Biochem., 2023)。以上、がんに起因する代謝異常の機序に関する研究が進展した。
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