今まで自己免疫性肝炎(AIH)と原発性胆汁性胆管炎(PBC)を発症するオーバーラップ症候群の発症機構は全く分かっていない。これはAIHとPBCを発症するオーバーラップ症候群のモデルマウスがいないためである。本研究では研究代表者が作製した樹状細胞特異的Rab7a欠損マウスがAIHとPBCを発症するオーバーラップ症候群を発症する世界初のモデルマウスであることを明らかにした。また樹状細胞のエンドソーム異常が抗原提示の増強からAIHやPBCの発症につながる可能性を示唆した。このような発症機構は今までにない報告である。さらにγδT細胞がPBCの発症に関与していることを解明した初の報告である。
|