AP2-HCはマラリア原虫の核内分子であり、多重遺伝子族およびAP2-G遺伝子近傍に形成されるヘテロクロマチン領域に特異的に局在する。しかし、その生理的役割については不明である。本研究ではCRISPR-Cas9法による遺伝子操作技術、ChIP-seq解析、ビオチンリガーゼを用いた近接分子修飾法を使い、AP2-HCがヘテロクロマチン近傍のTGTGTG配列を特異的に認識すること、SET1及びSWD1と相互作用すること、並びにこの相互作用を通じ、ヘテロクロマチンアイランドの形成・テロメアの恒常性維持に関与することを示唆した。
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