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2022 年度 研究成果報告書

腸管出血性大腸菌の出現機構の全容解明ー制御法開発のための基盤構築

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03486
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分49050:細菌学関連
研究機関久留米大学

研究代表者

小椋 義俊  久留米大学, 医学部, 教授 (40363585)

研究分担者 小林 郁雄  宮崎大学, 農学部, 准教授 (20576293)
梶谷 嶺  東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (40756706)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード腸管出血性大腸菌 / 志賀毒素 / 3型分泌装置 / 進化 / 原生生物 / ゲノム
研究成果の概要

腸管出血性大腸菌(EHEC)は、志賀毒素(Stx)や3型分泌系(T3SS)など様々な病原因子を保持している。ウシが保菌動物であるが、ウシ腸内である選択圧の元に病原因子を蓄積させ出現していると考えられている。我々はその選択圧を細菌捕食性原生生物であると想定している。本研究では、ウシから経時的に大腸菌を分離して病原因子の有無を解析したところ、Stxが大腸菌のウシへの定着に役立つことを示唆する結果を得た。また、ウシの各消化管内では、大腸菌と原生生物が共存していることも明らかにした。さらに、大腸菌がウシ腸内で蓄積している遺伝子を網羅的に同定した。本成果は、EHEC出現機構の解明につながると期待される。

自由記述の分野

細菌学

研究成果の学術的意義や社会的意義

EHEC感染症では、牛肉やウシ糞便で汚染された野菜などが主な感染源となるが、牛生レバーの提供禁止や食肉加工工程における汚染防止対策の徹底にも拘わらず、毎年3,000人程度の感染者が発生している。EHECの予防には、ウシからEHECを排除することが最も効果的であるが、EHECがウシにほぼ無害であること、ウシのEHEC陽性率が極めて高いことなどから、抗菌薬などによる除菌は現実的ではない。本研究では、ウシ腸内でEHECが出現する機構の解明につながる成果を得た。今後さらに研究を続ける必要はあるが、将来的にはウシ腸内でEHECの出現を抑える手法を開発し、安全な食肉を提供することが可能になると期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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