本研究では、がん細胞由来エクソソームのうち、どのサブ集団にがん転移促進能があるのかを調べ、さらに、そのエクソソームを産生するがん細胞の違いについて、その性質や細胞状態について明らかにすることを目指してきた。その結果、肺転移性がん細胞から産生される肺の微小環境を転移促進的にすることがわかっている、インテグリンα6β4陽性エクソソームには特定のサイズ分布があるわけではなく、30-150nmの中で幅広く分布がみられることがわかった。また、肺転移性がん細胞のうち、特定の細胞がインテグリンα6β4陽性エクソソームを多く産生することを見出し、そこには特異的な細胞状態が存在することが示唆された。
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