研究課題/領域番号 |
20H03523
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
大木 理恵子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 独立ユニット長 (70356252)
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研究分担者 |
清野 透 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, プロジェクトリーダー (10186356)
小嶋 基寛 国立研究開発法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, ユニット長 (30338470)
陳 ヨ 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (40838900) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 神経内分泌腫瘍 / Akt / がん |
研究実績の概要 |
応募者らは、PHLDA3ががん抑制遺伝子であり、Akt抑制因子をコードしていることを明らかにした。また、①膵NET症例解析から、おおよそ7割の症例でPHLDA3機能が失われていること、②PHLDA3機能が失われている膵NET患者の予後は不良で、がんの悪性度が高いことを示した。本研究では、PHLDA3遺伝子欠損NETマウスモデルおよびNET細胞株を対象に、正常な神経内分泌組織から前がん病変、さらには悪性NETへと変化する過程を分子レベルで解析し、NET発症の進行とともにどのような細胞内シグナルの異常が生じるか、その分子メカニズムを解明する。また、ヒトNETコホートを用いた網羅的ゲノム解析の結果とマウスモデル等から得た結果とを比較検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
実験計画どおりに研究は進行している。
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今後の研究の推進方策 |
応募者がこれまで進めてきたNETマウスモデル作製とマウスモデル由来のNET細胞株の樹立、NET臨床検体のゲノム解析等の成果に基づき、PHLDA3が制御するNET発症と悪性化の詳細なメカニズムを解析する。 以下の4つの研究を進める。 1. 複数臓器のNETマウスモデルを用いた細胞内シグナル異常の解析 2. 神経内分泌組織におけるPHLDA3発現をマウスモデルでモニタリング 3. NETマウスモデル由来の新規NET細胞株の遺伝子発現解析・移植細胞のallograft解析 4. 世界最大級のNETコホートの解析
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