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2022 年度 研究成果報告書

T細胞共刺激性膜貫通リガンド蛋白搭載ウイルスベクター開発と革新的癌治療法への応用

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03529
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関三重大学

研究代表者

野阪 哲哉  三重大学, 医学系研究科, 教授 (30218309)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードT細胞共刺激分子 / ウイルスベクター / 抗腫瘍ウイルス / 細胞傷害性T細胞 / 腫瘍免疫 / OX40 / 4-1BB / GITR
研究成果の概要

がんの免疫療法が注目されているが、現時点では効果は限定的である。我々は、マウス同種移植の実験系を用いて、投与部位のみならず遠隔部位の腫瘍も縮小・退縮させるT細胞活性化抗腫瘍ウイルスを開発した。遺伝子/蛋白同時搭載型RNAウイルスベクターBC-PIVにT細胞共刺激分子リガンドを搭載したもので、T cell-signaling anti-tumor virus (TAV)と名付けた。搭載リガンドとしてGITRLとOX40Lをtandemに挿入したものがTAVとして最も強い活性を示し、遠隔部位も含めて腫瘍を消失させた。さらに抗PD-1抗体の作用を増強させるケモカイン、サイトカインも同定した。

自由記述の分野

分子生物学、ウイルス学、免疫学、内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

がんの克服は人類に残された大きな課題であり、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の開発はがんの治療に大きな革命をもたらしたが、いまだ全てのがんが治るわけではない。現在使用されているICIはがん免疫の「ブレーキ」解除薬である。我々は基礎実験段階であるが、がん免疫の「アクセル」増強薬を開発した。さらに、これらブレーキ解除、アクセル増強に加えてがん細胞を殺すT細胞の疲弊を防ぎ、働き場所に遊走しやすくする補助剤が抗がん作用において大きな効果を持つことを見出した。これらは実用化を目指して社会実装の準備中であるが、実現すれば医学的貢献にとどまらず、医療経済的効果も大きいと考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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