研究課題/領域番号 |
20H03532
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
細井 創 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20238744)
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研究分担者 |
柳生 茂希 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10572547)
吉田 秀樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10643546)
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20285266)
菊地 顕 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (40453104)
中屋 隆明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80271633)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腫瘍溶解性アデノウイルス / 小児がん |
研究成果の概要 |
当初CAR-T療法を強化する腫瘍溶解性アデノウイルス(OAd)の開発を目指したが、OAd作製の必須のプラスミドの入手が大幅に遅れ、計画の遂行が困難となった。そこで小児がん特に予後不良なラブドイド腫瘍(RT)を治療標的とするOAd(X-OAd)を開発し、抗腫瘍効果を示す方針とした。RT細胞株における遺伝子Xの発現は正常組織と比較して4~400倍高く、またRT細胞株における遺伝子Xのプロモーター活性は高値であった。in vitroで、遺伝子Xの発現が高い細胞株においてX-OAdは複製能・殺細胞能を示した。またマウスモデルで、X-OAdの投与により腫瘍壊死が誘導され、有意に腫瘍の成長を抑制した。
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自由記述の分野 |
小児がん
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回小児がんの中で特に予後不良なRTを治療標的とするOAd(X-OAd)を開発し、in vitro、in vivoにおいて直接的な抗腫瘍効果を明らかにした。遺伝子XをRTの治療標的とした研究は今までなく、新規性・独自性に富む。今回得られた知見を発展させることで、将来的に難治性、再発性RT患者に投与することで寛解期間延長や治癒につながる可能性があり、臨床応用面でも優位性が高いと考える。また遺伝子XはRTだけでなく成人の癌(胃癌、肝がん、精巣がん、卵巣がんなど)においても幅広く高発現しており、X-OAdによる治療は他の癌腫への展開が可能で、非常に潜在能力を秘めた研究と考える。
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