研究実績の概要 |
目的:癌患者、特にp53陽性癌患者においてビタミンDサプリメント(2000 IU/day)を術後2か月以内に開始し試験終了まで連日長期投与する群と同様にプラセボを投与する群にランダムに振り分け、それぞれの群における遅発性(試験サプリメントの投与を開始してから365日以降)の再発、あるいは全ての原因による死亡ハザード・リスクを群間で比較し、ビタミンDサプリメント投与の有効性を検討する。また、有害事象(高カルシウム血症等)の発現率を群間で比較し、ビタミンDサプリメント投与の安全性についても検討する。 対象:手術により根治が期待される(転移があっても切除し得る場合も含む)初発癌で、全癌死亡中頻度が一定以上の癌種:肺癌、大腸癌、肝臓癌、胃癌、乳癌、食道癌、膵臓癌、頭頸部癌主要評価項目:試験サプリ内服開始後365日以降の研究対象となった癌種の再発、あるいは全ての原因による死亡で先に出現したイベント;試験サプリを内服開始して365日未満の再発・死亡は主要評価項目に含めない。目標症例数:1,240名[研究対象サプリメント(ビタミンD)投与群:620例、対照薬(プラセボ)投与群:620例]研究実施期間:月から金の平日1例のペースでエントリーがあると想定し、月20例、年248例であれば、5年で1,240例をカバーできる。最終登録が終了してからさらに3年間は観察する。よって最長観察期間は8年となり得る。但し中間解析で、P値が0.0027 を下回った場合には早期に試験を終了(中止)する。
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