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2023 年度 研究成果報告書

ケモカインクロストーク制御によるアルツハイマー病発症分子機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20H03564
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

斉藤 貴志  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90360552)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード認知症 / アルツハイマー病 / 神経炎症 / グリア応答
研究成果の概要

アルツハイマー病(AD)など神経変性疾患の克服は、社会的要請の大きな世界的課題である。そのため、発症分子機構を明らかにし、創薬標的を早急に提示する必要がある。これまでの神経細胞中心に着目した研究の限界が世界規模で懸念されており、脳内環境として神経細胞以外のグリア細胞と神経細胞の相互作用の解析が着目されはじめているが、その複雑性から解析は遅れている。本研究計画では、ADモデルマウスを用いて、炎症起点となるグリア応答ネットワークの理解と制御を目的に研究を遂行した。その結果、AD初期病態の形成において炎症応答は関与せず、非炎症性のグリア応答が重要である可能性を見いだし、新たな作業仮説の提唱に至った。

自由記述の分野

神経生化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、これまで通説のように考えられてきたインフラマソームによる炎症応答は、前臨床期におけるアミロイド病理形成には関与していないことが示された。さらに、AD発症プロセスにおいて、炎症性ではなく、非炎症性のグリア応答が重要な役割を果たしているという新たな着想がもたらされた。これは、ADの複雑な発症メカニズムを解明するために重要な意義をもたらす。また、インフラマソームの阻害がアルツハイマー病に対する薬剤標的とも考えられてきたが、これを再考する必要があるとも考えられる。今後、ADの発症メカニズムを明らかにし、適切な創薬標的を見いだしていく必要があり、本研究は強くその一助になると考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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