研究課題/領域番号 |
20H03572
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
前澤 善朗 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (80436443)
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研究分担者 |
越坂 理也 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30466700)
加藤 尚也 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90841974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 細胞老化 / 線維化 |
研究成果の概要 |
本研究においては、高齢者に見られる心臓の線維化における転写因子Tcf21の機能を解析し、この遺伝子がPdgf受容体の発現を介して細胞増殖やマトリクス発現を制御し、少なくとも胎生期の線維芽細胞では、線維化を促進する働きを有することを明らかにした。また、腎臓の老化と線維化についても検討し、高齢マウスと高齢糖尿病マウスにおいては線維化が促進され、細胞外マトリクス発現が増加し、糸球体構造の単純化と血管分布の減少、そして細胞老化が進行することが判明した。さらに、シングルセル解析を行うと、その背景には線維芽細胞の遊走やPericyteにおけるTgfbシグナルの関与が推察された。
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自由記述の分野 |
代謝、内分泌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、心臓と腎臓における、加齢に伴う線維化の機序解明を行っている。腎臓においては老化に伴う線維化や血管の減少を捕捉し、高齢マウスを用いたシングルセル解析まで到達した。今までの高齢個体の腎臓のシングルセル解析は尿細管を対象とした解析がほとんどであり、本検討により頻度の低い細胞種における老化の役割が解明できると期待される。 また、本検討によって得られる老化に伴う線維化の基盤情報は、腎臓の線維化のみならず多くの加齢関連疾患に共通するメカニズム解明につながり、加齢関連疾患に共通する治療方法へのブレークスルーをもたらす可能性がある。
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