研究課題/領域番号 |
20H03586
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 正志 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70302148)
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研究分担者 |
割田 仁 東北大学, 大学病院, 助教 (30400245)
鈴木 直輝 東北大学, 大学病院, 助教 (70451599)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / 運動ニューロン / 軸索変性 / 軸索再生 / オミックス |
研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)関連変異TDP-43遺伝子を有する患者由来の人工多能性幹(iPS)細胞株より運動ニューロンを分化誘導し、健康成人対照と比較して軸索長が有意に短く、その軸索でPHOX2B遺伝子発現の低下を網羅的RNA解析と生物情報学により見出した。ゼブラフィッシュにおいてphox2b遺伝子をノックダウンすると神経突起長の減少と運動機能の低下がもたらされた。さらにiPS細胞から感覚および自律神経細胞へと分化誘導するプロトコルを改良した結果、マイクロ流体デバイス上で異なる細胞種の軸索分画を得ることができ、網羅的RNA解析による治療標的分子の探索が可能となった。
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自由記述の分野 |
神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ALS関連変異TDP-43患者由来iPS細胞から脊髄運動神経細胞に分化誘導することで、軸索におけるPHOX2B遺伝子発現の低下を初めて見出した。さらにゼブラフィッシュにおいてphox2b遺伝子をノックダウンすることで神経突起長の減少と運動機能の低下といった表現型を再現することができた。さらに、異なる種類の神経細胞の軸索で発現する遺伝子を網羅的に比較解析することが可能となった。このようなヒトALS由来細胞モデルを活用し、PHOX2B関連因子および下流因子を同定することで、細胞種選択的な軸索変性と軸索伸長不全のメカニズムを解明し、ALS治療標的分子を発見することが期待できる。
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