研究課題
本研究では、自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder: ASD)当事者で異常が報告されているGABA系やグルタミン酸系、機能的結合性変化をMRI検査(MRSとresting-state functional MRI(rsfMRI))で測定し、これらとの関連が報告されているセロトニン神経系で特にASDモデルマウスで症状改善との関連が報告されているセロトニン1B受容体をPositron Emission Tomography(PET)検査で測定する。加えてASDで報告されている神経可塑性変化についてPETでシナプス密度も測定し、血液検体採取も併用することでASDの病態を複数の検査機器や検査手法を用いて多角的に検討することを目的とした。新型コロナウィルス(COVID-19)への感染対策を十分に行いながら被験者募集を進め、今年度はASD当事者8名と定型発達者8名に対してPET検査、MRI検査(MRSとrsfMRI)、血液検体のデータ取得を終え、現在までにASD当事者20名、定型発達者21名のデータ取得を終えた。中途解析として、ASD当事者15名と定型発達者14名に対して検定力80%、両側有意水準5%で必要症例数を推定したところ両群94名が必要と算出された。本研究の結果、PETとMRIの撮像体制や被験者のリクルート体制は構築され、近くCOVID-19の感染状況の落ち着きも見通せるので、今回の結果を基に今後は更なる競争的研究資金を獲得して研究を進めていこうと考えている。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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