研究課題/領域番号 |
20H03609
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
高野 晴成 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター, 部長 (30348792)
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研究分担者 |
栗山 健一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部, 部長 (00415580)
高畑 圭輔 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部, 研究員(任常) (20645311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / 睡眠 / PET / アミロイド / タウ / MRI |
研究実績の概要 |
本研究では睡眠障害とアルツハイマー型認知症(AD)の関連を見るために、健常高齢者およびアルツハイマー型認知症(AD)スペクトラム(ADによる軽度認知障害 、プレクリニカルADを含む)患者を対象にアミロイドPET(陽電子放出断層撮像)、タウPET、脳構造MRI(核磁気共鳴画像)を 施行し、脳内AD病理の程度に基づいて被験者を段階分けするとともに、対象者の各種質問紙と客観的な睡眠生理学的検査(終夜睡眠ポリグラフ検査、アクチグラフ等)を用いた睡眠指標を得る。さらに臨床評価や認知機能検査と合わせて、AD病理の有無およびその程度とAD病理の進展に伴う睡眠の変化を明らかにし、これらの関連の生物学的理解を得ることを目的とする。本研究ではタウPETプローブとしてF-18 florzolotau(量研機構放射線医学総合研究所が開発、現在はアプリノイア社がライセンス保有)を使用し、アミロイドPETは研究用として広く使われているC-11 PiBを使用する。当院外来患者を中心に患者8名(男性4名、女性4名)の研究参加の同意を取得している(プレクリニカルAD含む)。これら研究参加者に対し、順次脳MRI、臨床評価・認知機能検査、アミロイドPET、タウPET、睡眠関連検査、血液検査を施行中である。さらに、チラシ・ポスター、当センターのホームページからも被験者募集を行っており、研究参加希望の問い合わせに対応し、スケジュールを調整している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
タウPET薬剤の品質管理の基準合格のために実験・検討を追加して実施する必要が生じ、研究開始までに時間を要した。研究開始後には睡眠検査機器の不測の不調があり、さらに検査・研究を遅らせる必要が生じた。現在は調整が終了して睡眠関連検査は稼働している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでチラシ、ポスター、ホームページ、市民参加シンポジウム、オレンジカフェなどで研究の紹介を行ってきたが、さらなる被験者の組み入れ促進のため、折込広告の利用の手続きも進めている。タウPETの結果に関しては分担研究者の高畑と議論しながら評価する。睡眠に関しては睡眠グループと密な連携を行っているが、結果について共有し、その解釈について議論していく。
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