研究課題
(1)最先端のインフォマティクス解析によるエクソームデータの再解析と新規症例のエクソーム解析: 新規症例70例をエクソーム解析し、33例(47.1%)で原因となる遺伝子変異あるいはコピー数異常を同定した。また、エクソームキャプチャ時に非特異的にキャプチャされるミトコンドリアDNAに対して再解析を行い、新たに1症例で病的バリアントの同定に成功した。(2) 変異未同定例に対するマルチオミクス(全ゲノム+RNA-seq)解析: エクソーム解析で原因が同定できなかった29症例に対して全ゲノム解析を行い、7例(24%)において病的バリアントを同定した。うち2例はPAFAH1B1遺伝子における1あるいは2エクソンを含んだ微細欠失であり、1例はPAFAH1B1遺伝子内に逆位の切断点を認めた。これらの欠失や逆位は全エクソーム解析データを用いたjNord解析でも検出されておらず、コピー数異常およびゲノム構造異常の検出における全ゲノム解析の有用性を支持する結果であった。また、1例においてはCC2D2A遺伝子のイントロンバリアントとAlu配列のエクソンへの挿入が同定され、尿細胞を用いたRNA解析でイントロンバリアント前後でのスプライス異常が検出された。更に尿細胞を用いたウエスタンブロッティングによってタンパク質発現著明な減少を確認した。このことから、尿細胞を用いたRNA解析がスプライス異常を引き起こすイントロンバリアントの検出および有用であることが示された。(3)ゲノム編集マウスによる病態解明: 2018年に我々が報告したてんかん性脳症の原因遺伝子CNPY3に関して、HAタグを挿入したマウスを作成し、Cnpy3の発現が神経細胞で認められること、またシナプトソームと小胞体に局在していること、生後早期に発現が増加するが、成人に近づくにつれが減少することを明らかにすることができた。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 1件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件)
Annals of Human Genetics
巻: - ページ: -
10.1111/ahg.12507
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
10.1210/clinem/dgad187
Heliyon
巻: 9 ページ: e14712~e14712
10.1016/j.heliyon.2023.e14712
Journal of Neuroscience Methods
巻: 383 ページ: 109730~109730
10.1016/j.jneumeth.2022.109730
American Journal of Medical Genetics Part A
巻: 191 ページ: 636~639
10.1002/ajmg.a.63048
Journal of Human Genetics
巻: 68 ページ: 291~298
10.1038/s10038-022-01106-0
Pediatric Blood & Cancer
巻: 70 ページ: -
10.1002/pbc.30120
Neurology Genetics
巻: 8 ページ: e682~e682
10.1212/NXG.0000000000000682
巻: 68 ページ: 25~31
10.1038/s10038-022-01090-5
International Journal of Molecular Sciences
巻: 23 ページ: 11915~11915
10.3390/ijms231911915
Scientific Reports
巻: 12 ページ: -
10.1038/s41598-022-21751-x
Journal of Bone and Mineral Research
巻: 37 ページ: 1850~1859
10.1002/jbmr.4652
Human Genome Variation
巻: 9 ページ: -
10.1038/s41439-022-00198-6
巻: 8 ページ: e680~e680
10.1212/NXG.0000000000000680
Brain and Development
巻: 44 ページ: 474~479
10.1016/j.braindev.2022.03.008
巻: 67 ページ: 481~486
10.1038/s10038-022-01030-3