研究課題/領域番号 |
20H03660
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 顕礼 京都大学, 医学研究科, 助教 (20515514)
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研究分担者 |
玉置 将司 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (00796948)
小川 誠司 京都大学, 医学研究科, 教授 (60292900)
垣内 伸之 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (90839721)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 食道がん / 飲酒 / 喫煙 / ヨード不染 / がんの起源 |
研究成果の概要 |
「Solitaryサンプリング」では、計123カ所の食道ヨード不染部(LVL)と30カ所の濃染域の全エクソン解析を行った。食道において、LVLの非腫瘍部(n=69)では、97%に食道ドライバー変異が存在し、TP53変異が、最も多くクローン選択され、NOTCH1、FAT1の順であった。「High-density サンプリング」では、20カ所のヨード不染から計113カ所0.2mm^2でマルチサンプリングして全エクソン解析を行った。20カ所すべてにおいて、ヨード不染の拡がりと一致して食道ドライバー変異クローンが拡大しており、非腫瘍部の2LVLを除いて、TP53変異は共通変異を有していた。
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自由記述の分野 |
ゲノム研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食道がんの主たる組織型である食道扁平上皮がんは、過度の飲酒、喫煙が発がんリスクとなる。過度の飲酒・喫煙例では、ヨード色素内視鏡で、多数のヨード不染色帯を呈し、このような症例では5年間の経過観察で累積食道がん発生率が約50%と極めて高い異時性多発がんの発症が報告されている。本研究では、小さなヨード不染域を内視鏡下に狙撃生検して、直径0.5mmのパンチで精密にサンプリングすることで、がんの起源となる無数のヨード不染1つ1つが、食道がんに関連する遺伝子変異の拡がりで構成されており、特に、腫瘍性変化を生じる前の非腫瘍の段階で既に、食道がんに必至な変化であるTP53変異を65%に認めることを解明した。
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