• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

骨髄由来肝臓修復細胞による高効率肝臓再生療法の先制的適応拡大研究と機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 20H03663
研究機関山口大学

研究代表者

坂井田 功  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80263763)

研究分担者 高見 太郎  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60511251)
山本 直樹  山口大学, 教育・学生支援機構, 教授 (90448283)
松本 俊彦  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70634723)
藤澤 浩一  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (00448284)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード再生医療 / 間葉系幹細胞 / 骨髄細胞 / 肝線維化 / 肝脂肪化 / 電子顕微鏡
研究実績の概要

GFPTGマウス全骨髄細胞からMSCを分離(Veritas Easy step kit ST19771を使用)継代し培養GFP陽性骨髄由来間葉系細胞(MSC)を確立し、持続肝障害(CCL4)モデルに
Passage1~4までのそれぞれの培養細胞群を静脈投与した場合と脾臓投与した場合で肝組織でのSirius Red染色での肝線維化改善効果の比較検討を行い、結果として脾臓投与群の方が肝線維化抑制効果を認めた。MSC投与後の肝組織を浮遊切片法による高感度免疫電顕法とFEI社製の透過型電子顕微鏡Tecnai12BTと走査型電子顕微鏡Qunta3D FEG DualBeamシステムを用いることで二種類の骨髄由来肝臓修復細胞である核N/C比の高い小型細胞と類円形の大型細胞の形態学的変化を解析しトモグラフィーによる微細構造と3D立体構造構築による解析で高い核N/C比EpCAM陽性細胞とCXCR4陽性細胞と類円形のMMP9陽性細胞の形態特徴解析を行った。我々が新規開発した代謝系異常のAK5KOマウスを作成して、GFP陽性骨髄由来間葉系細胞(MSC)を投与し、肝臓内での投与した細胞の動態と機能解析を行った。我々が開発した肝脂肪化悪化モデル(AK3KOマウス)とにGAN特殊飼料投与+CCL4による肝線維化合併モデルを作成し、肝組織線維化・脂肪化環境下で肝細胞や星細胞等の変化を電子顕微鏡等で評価を開始し、このモデルにMSCを脾臓投与し、線維化・脂肪化抑制効果の評価と動態解析を行った。我々が新規開発した代謝系異常のAK3KOマウスとAK5KOマウスにGAN食投与を開始してMAFLDモデルを作成し、そのモデルにGFP陽性骨髄由来間葉系細胞(MSC)を脾臓投与あるいは静脈投与して肝臓内での投与した細胞の動態と肝線維化と脂肪化にたいする効果解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各種遺伝子改変マウスを使用した環境による投与したMSCの動態の解析や免疫電顕による様々な抗体発現解析・培養・非培養の骨髄細胞による肝臓組織解析等時間がかかる動物実験解析がメインのため、解析・結果・再現を得るのに時間がかかっている。また新型コロナ禍の蔓延のためとウクライナとロシアの戦争のため、様々な実験物資高騰と調達遅延により実験物品等の搬入の遅れがあるが、実験は計画に沿って行っている

今後の研究の推進方策

今後も当初の計画通り、肝線維化モデル(GFP/CCL4モデル)を応用して、さらに投与したMSCの特徴解析を免疫電顕で行っていきながら、AK4またはAK5ノックアウ
トマウスによる肝臓内での投与骨髄細胞の動態や機能解析や新たにMSCにとって重要な発現を示しているCXCR4を遺伝子改変したノックアウトマウス等様々な遺伝
子改変マウスを利用して遺伝子欠乏環境下における投与したMSCがどのような動態を示すか、どのような機能や肝臓環境改善効果を示すかの解析を行っていく。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Metabolic Alterations in Spheroid-Cultured Hepatic Stellate Cells2020

    • 著者名/発表者名
      Fujisawa K, Takami T, Sasai N, Matsumoto T, Yamamoto N, Sakaida I.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci.

      巻: 21(10) ページ: 3451-3460

    • DOI

      10.3390/ijms21103451.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Dantrolene prevents hepatic steatosis by reducing cytoplasmic Ca2+ level and ER stress2020

    • 著者名/発表者名
      Tamitani M, Yamamoto T, Yamamoto N, Fujisawa K, Tanaka S, Nakamura Y, Uchinoumi H, Oda T, Okuda S, Takami T, Kobayashi S, Sakaida I, Yano M.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Rep.

      巻: 23 ページ: 100787-100790

    • DOI

      10.1016/j.bbrep.2020.100787.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Mesenchymal Stem Cells Induce a Fibrolytic Phenotype By Regulating mmu-miR-6769b-5p Expression in Macrophages2020

    • 著者名/発表者名
      Nishi M, Matsumoto T, Fujisawa K, Suehiro Y, Takami T, Yamamoto N, Yamasaki T, Sakaida I.
    • 雑誌名

      Stem Cells Dev.

      巻: 29(22) ページ: 1457-1466

    • DOI

      10.1089/scd.2020.0123.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Trans-portal hepatic infusion of cultured bone marrow-derived mesenchymal stem cells in a steatohepatitis murine model2020

    • 著者名/発表者名
      Sasaki R, Takami T, Fujisawa K, Matsumoto T, Ishikawa T, Yamamoto N, Sakaida I.
    • 雑誌名

      J Clin Biochem Nutr.

      巻: 67(3) ページ: 274-282

    • DOI

      10.3164/jcbn.20-88

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Bone marrow-derived humoral factors suppress oxidative phosphorylation, upregulate TSG-6, and improve therapeutic effects on liver injury of mesenchymal stem cells2020

    • 著者名/発表者名
      Miyaji T, Takami T, Fujisawa K, Matsumoto T, Yamamoto N, Sakaida I.
    • 雑誌名

      J Clin Biochem Nutr.

      巻: 66(3) ページ: 213-223

    • DOI

      10.3164/jcbn.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 非代償性肝硬変に対する自己完結型肝硬変再生療法の開発2020

    • 著者名/発表者名
      高見太郎, 松本俊彦, 原和冴, 佐々木嶺, 宮地隆史, 大田久美恵, 藤澤浩一, 藤村瑠意, 小島奈緒美, 坂井田功
    • 学会等名
      第19回 日本再生医療学会総会
  • [学会発表] 健常異種動物の骨髄上清による培養骨髄間葉系幹細胞の高品質化2020

    • 著者名/発表者名
      宮地隆史, 高見太郎,藤澤浩一, 松本俊彦, 坂井田功
    • 学会等名
      第19回 日本再生医療学会総会
  • [学会発表] Hsa-miR-5682は肝星細胞における細胞外マトリックス蛋白および分子シャペロンの発現を網羅的に抑制する2020

    • 著者名/発表者名
      松本俊彦, 藤澤浩一, 高見太郎, 山本直樹, 末広寛, 山崎隆弘, 坂井田功
    • 学会等名
      第106回日本消化器病学会総会
  • [学会発表] 骨髄由来間葉系幹細胞におけるストレス応答機構の解明2020

    • 著者名/発表者名
      笹井奈々実, 藤澤浩一, 高見太郎, 松本俊彦, 山本直樹, 西川潤, 坂井田功
    • 学会等名
      第19回 日本再生医療学会総会
  • [学会発表] 健常異種動物の骨髄上清による培養骨髄間葉系幹細胞の高品質化2020

    • 著者名/発表者名
      高見太郎, 宮地隆史, 藤澤浩一, 松本俊彦, 山本直樹,坂井田功
    • 学会等名
      第27回肝細胞研究会総会
  • [備考] 山口大学大学院医学系研究科 消化器内科

    • URL

      https://www.ichinai-yamaguchi.jp/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi