研究課題
基礎研究アーム:MIマウスモデル:8週令のマウスのLADを結紮しMIマウスモデルを作成した。WTマウスに対し、ダントロレン慢性投与群(MI-WT+DAN)、RyR2 V3599K群(MI-V3599K)ともに、MI作成後にみられるカテコラミン負荷誘発性の心室頻拍は生じず、左室リモデリング、心筋細胞肥大も抑制され、予後は著明に改善した。また、ダントロレン慢性投与群(MI-WT+DAN)、RyR2 V3599K群(MI-V3599K)ともに、RyR2結合カルモジュリンの量が保たれていることが分かった。(現在投稿中)PAHラットモデル:ダントロレンの経口投与により、RyR2からのCaM解離抑制し、予後改善、右心機能改善を認めること、不整脈抑制効果を持つこと。さらには、ダントロレンの経口投与群においてRyR2結合カルモジュリンの量が保たれていることを確認した。しかし、肺動脈圧もダントロレンの経口投与群において低下を認めたため、肺動脈縮窄モデルを作成し、右室への圧負荷をそろえてダントロレンの効果を検討したが、同様に右心機能は改善した。以上の結果はHeart Rhythm誌に報告した(https://doi.org/10.1016/j.hrthm.2022.02.003)。RyR2V3599Kマウスと同様の変異を持つラットを作成し、繁殖させ、PAHにおいて予後改善効果を確認する予定としている。臨床研究アーム:HFREF患者に対するダントロレンの多施設2重盲検RCTを行っている。コロナウイルス蔓延のため、症例の登録が予定よりも遅れ気味ではある。
2: おおむね順調に進展している
MIマウスはすでに実験を終了し、投稿段階にある。PAHモデルはダントロレン投与の論文がすでにacceptされた。多施設RCTは症例の登録に苦労はしているが、何とか次年度には登録終了する。
遺伝子改変ラットでのPAHモデル作成。多施設RCTを終了させる。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件)
Biochem Biophys Rep.
巻: 30 ページ: 101248
10.1016/j.bbrep.2022.101248
Heart Rhythm.
巻: S1547 ページ: 00119
10.1016/j.hrthm.2022.02.003.
Heart
巻: 108 ページ: 429-437
10.1136/heartjnl-2021-320244.
Sci Rep.
巻: 11 ページ: 7289
10.1038/s41598-021-86822-x.