研究課題
基盤研究(B)
線維化誘導-病原性CD4+ T細胞の量的変化をもたらす遺伝子群を同定した。これらの遺伝子の1つについて申請者は遺伝子欠損マウス及びレポーターマウスを独自に作成した。①同遺伝子欠損マウス由来のCD4+ T細胞が肺で著明に減少すること、②ヒト好酸球性副鼻腔炎患者の鼻ポリープ中に同遺伝子を高発現するCD4+ T細胞が多数浸潤することを見出した。この結果、同遺伝子がヒトおよびマウスにおいて、アレルギー性炎症下におけるCD4+ T細胞の誘導・維持に重要な役割を担うことを見出した(論文投稿準備中)。
免疫学
今回の研究結果は、病原性ヘルパーT細胞の病態形成における新たな機能を明らかにしただけでなく、その制御に関わる新たな分子機構を同定した。今後、本研究成果をもとに、慢性炎症疾患病態形成に深く関与するCD4+ T細胞の新たな制御機構が明らかになり、根治的治療法のない難治性アレルギー性気道疾患の新規治療法開発の技術基盤を形成すべく研究を続ける。