研究課題
骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms: MPNs)では、JAK2、CALR変異によるJAK-STATシグナル伝達経路活性化の機序が明確になってきた。一方、CALR変異造血幹細胞 (hematopoietic stem cells: HSCs) のクローン拡大メカニズム、および骨髄線維化のメカニズムに関しては未解明の部分が多い。本研究では、以下の2つのテーマについて病態解明と創薬への展開を目指して研究を行った。テーマ1「CALR欠損により生じるERストレスが変異HSCsに及ぼす影響の解明と、亢進したERストレスを標的とする治療法開発」では、マウスモデルを用いてCALR変異HSCにおけるERストレス経路のprofilingを解析し、明らかにした。また、ケミカルシャペロンを用いたERストレスの緩和が与える影響を解析した。テーマ2「腫瘍クローン由来単球がfibrocyteへ分化するメカニズムの解明と、単球-fibrocyteを標的とした、2次性骨髄線維症の早期診断法および治療法の開発」では、単球に含まれるfibrocyte前駆細胞の表面抗原を同定した。また、collagenの発現を生細胞の状態でモニタリングできるcollagen/GFP-TGマウスを用いる手法や、単一細胞解析の手法も用いて、同前駆細胞の特性を解析した。既存および新規化合物ライブラリーを用いて単球からfibrocyteの分化を抑制する化合物を同定した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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